本稿では、日本向けサービスを使おうとする成人に向けて、Pairs・with・タップルの公式案内を例に準備の順序をまとめます。制度と情報保護の説明は、警察庁、個人情報保護委員会、IPAなどの公開資料を基にマチトレ編集部が独自に整理しています。運営する相手、提出する情報、その後の扱いを確かめて、進む、相談する、いったん保留するという選択につなげます。
運営会社と届出を先に確かめる
公式の会社情報や利用規約を開き、運営会社の正式名称、所在地、問い合わせ窓口を読みます。アプリの名前と、契約や個人情報の取扱いを担う会社との対応を確かめるのが、編集部の提案する最初の行動です。
大手か、継続してサービスを運営してきた実績があるかも、調べる手掛かりになります。ただし、会社の規模や知名度は個人情報の管理を保証するものではありません。有名な名前を知っていても、今回使うサービスの運営主体と説明を読みましょう。
提出前に、必要な届出の説明も確認します。警察庁の公開資料によると、法の定義に該当するインターネット異性紹介事業には、管轄警察署長を経由して、本拠事務所所在地を管轄する公安委員会へ届け出る義務があります。すべての交流サービスが一律に対象となるという意味ではありません。
使うサービスの公式サイトや規約、届出表示で、事業者名、届出先、受理番号などの説明を探してください。同じ事業者が複数のサービス名を持つ場合もあるため、名前の違いだけで対応していないと決めつけません。説明が確認できなければ、正規の窓口に尋ねてから書類提出を考えます。
届出は、国の認可や警察による安全保証ではありません。 また、番号がWeb上で見つからないだけで、未届出や違法とは断定できません。必要な届出の確認と、提出情報がどう扱われるかの確認を、別々に進めましょう。
年齢・本人・写真、何を確かめているか
「本人確認」という名称が同じでも、確認の対象は説明を読む必要があります。年齢の条件を確かめること、提出者と書類の人物を照合すること、プロフィール写真の人物を確かめることは、異なる問いです。
法の対象となる事業で児童でないことを確認する手続と、各社が追加する照合を分けて考えます。次の表は公的資料と3社の公開案内を基にした編集部の整理で、公的な認証分類や全社共通の処理を示すものではありません。
| 確認の問い | 見る対応関係 | そこから広げない判断 |
|---|---|---|
| 年齢の条件を満たすか | 生年月日などと、利用に必要な年齢の条件 | 名称だけで顔写真の照合まで終えたとは判断しない |
| 提出者は書類の本人か | 書類の情報や顔写真と、提出している人物 | 犯罪経歴や善意を確認したとは扱わない |
| プロフィール写真は本人か | 掲載写真と、書類・自撮りの人物 | 独身や、その後の行動の安全性を保証するものとは扱わない |
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今の画面がどの問いに答えるものかを読みましょう。18歳以上という年齢の条件を満たしていても、利用資格がそれだけで決まるとは限りません。利用規約の条件と、確認手続の目的を合わせて見ます。
送信前に、提出先と情報を確かめる

IPAの注意喚起を踏まえ、編集部が勧める入口は、正規のアプリや、すでに知っている公式の入口から案内を開くことです。送られてきた不審なURLから入力を始めず、自分で公式の提出経路へ戻ります。
提出画面では、書類の種類、撮影する面、自撮りが必要か、カードから何を読み取るか、利用目的を確認します。「身分証を送る」という一言で済ませず、求められた情報を具体的に捉えましょう。提出先や指定する面が分からなければ、先に窓口へ尋ねます。
IC方式でも、取得する情報の確認は必要です。Pairsは、IC方式では書類・顔写真を撮影しないと案内していますが、カード内の情報を扱います。撮影が省かれることから、情報の取得や保存もないとは判断できません。
マイナンバーカードの表面と、個人番号が記載された裏面も区別します。個人情報保護委員会のFAQは、表面を身分証として複写できる一方、裏面の個人番号の複写は番号法で認められた場合以外できないと説明しています。書類全体の撮影という指示を、番号面まで送る指示へ広げないでください。
IC方式の公式手続で暗証番号やパスワードを入力することと、メールやチャットへ送ることは異なります。知らない相手に確認を代行してもらったり、暗証番号をメッセージで渡したりする進め方は避けましょう。
保存・廃棄・削除の条件を読む
送る情報が分かったら、その後の扱いを読みます。書類画像、自撮り、顔に関するデータ、確認が済んだという結果は、分けて説明を探したい項目です。自撮りを求められたという事実だけで、顔の特徴を表すデータまで保存されるとは推定できません。
個人情報保護委員会のガイドラインは、利用目的の通知・公表や、本人から直接書面で取得する場合の事前明示を説明しています。同委員会のFAQは、保有個人データについて講じた安全管理措置を知り得る状態に置く必要があると説明しており、概要と窓口をWebに置き、求めに応じて回答する対応も可能としています。
まずプライバシーポリシーや確認手続の説明を読み、不明点は公式窓口へ尋ねましょう。下表は、公開資料を基に編集部が提案する質問項目です。使うアプリについて自分が確かめるための表です。
| 保存・削除について確かめる問い | 説明で読むこと・窓口へ尋ねること |
|---|---|
| 書類画像・自撮り・確認結果を何のために残すか | 情報の種類ごとの利用目的と保存対象。顔に関するデータがある場合は、その説明も分けて読む |
| 保存中の情報を誰が扱い、どう保護するか | 通信・保存の暗号化や、扱える担当者を絞る仕組みなどの概要。誰がどの目的で利用するか |
| 委託先や国外での取扱いをどう説明しているか | 確認を行う主体、委託や共有の説明、保存する国と取り扱う国。国を特定できない場合の理由や説明 |
| 確認完了・否認・退会後に何をいつ廃棄するか | 情報ごとの保存期間または保存理由、廃棄のきっかけと時期。複製や復旧用のバックアップも対象になるか |
| 削除を希望するとき、どの情報をどう申し出るか | 受付方法、本人確認、対象情報、必要な理由、回答方法。残る情報があれば、その理由と保存期間 |
保存する国と、情報を扱う人がいる国は同じとは限りません。サーバーの所在地だけで読み終えず、委託や外国での取扱いに関する説明も見ます。国内という言葉だけで安全と決めたり、国外という言葉だけで違法と決めたりしないことが大切です。
暗号化やアクセス制限についても、まず概要を理解します。安全管理に支障を及ぼす詳細まで一律に公開する制度ではありません。説明を読めたことは、内部の処理を実際に検証できたこととも異なります。説明が見当たらない場合は、措置がないと断定せず、問い合わせの入口を探してください。
廃棄の説明では、「いつ」と「何を」を一組で読みます。確認が終わった後に書類画像をどう扱うか、否認された提出情報はどうなるか、退会後に確認結果などを残すか。保存する理由が書かれていれば、その対象を確かめます。退会と全情報の即時削除を同じ意味にせず、複製についても削除対象と扱いを尋ねましょう。
削除を望むときは、公式窓口で申出の方法を確認し、対象にしたい情報と希望を具体的に伝えます。本人確認を求められた場合も、窓口が指定する正規の手続に従います。要請した内容、受付、回答を手元に記録しておくと、後で確認しやすくなります。
問い合わせ例:「年齢確認で提出した書類画像の削除を希望します。申出の方法と必要な本人確認を教えてください。削除後に残る情報があれば、その理由と保存期間も知りたいです。」
削除を希望して相談することと、法律上の請求が必ず認められることは分けて考えます。個人情報保護委員会の通則編は、不要になった個人データを遅滞なく消去するよう努める義務と、保有個人データの条件付きの本人請求を説明しています。目的外の利用や、事業者が利用する必要がなくなった場合など、法定の理由に応じて必要な範囲で対応する制度で、例外もあります。無条件に、すべての情報の消去を求められる制度ではありません。
回答を受け取ったら、希望した情報の扱いに加え、残る情報と理由、今後の廃棄条件を読み直します。受付方法や対象が分からないときは、その点から相談を始めましょう。
3アプリの公式案内から、準備を組み立てる

ここからは、受理書類・写真照合・端末条件を読む例として3社の公開案内を見ます。確認の名称だけで手順を決めず、自分の書類と端末が条件に合うかを確かめましょう。*1
*1 Pairs・with・タップルの公式ヘルプの確認日:2026/10/10。公開案内を基に編集部が整理。
| アプリと公式案内の確認対象 | 提出前に見る分岐 |
|---|---|
| Pairs:18歳以上の正規利用者であることと、複数アカウントがないこと | 有効なマイナンバーカードを対応スマートフォンで読む方式、または書類・自撮りを撮影する方式。受理書類は免許証・旅券・マイナンバーカード・在留カード |
| with:18歳以上であることを「本人確認」として案内 | 免許証・旅券・マイナンバーカードの受理を案内。書類撮影の条件と、IC方式の端末条件を確認する |
| タップル:ステップ1は18歳以上、ステップ2はメイン写真の人物が本人であること | ステップ1は書類撮影またはマイナンバーカード読み取り。ステップ2はメイン写真・顔写真付き書類・自撮りを照合する |
withは、保存済み画像を選ぶのではなく書類を撮影する案内で、PCや一部スマートフォンのWeb版では確認できません。書類と端末の両方を見ます。IC方式があることから、どの端末でも使えるとは判断できません。
タップルは、免許証・旅券・マイナンバーカードに加え、在留カード、特別永住者証明書、障碍者手帳、一定の公的資格証明書などを案内しています。一方、健康保険証と健康保険資格確認書は使えません。別のアプリの受理範囲を当てはめず、自分の書類名で調べます。
撮影条件には共通点もあります。Pairsは記載情報が加工なしで読めること、withは書類全体と各項目が写ること、タップルは全体が読める未加工の画像などを求めています。自己判断で住所などを隠す前に、使う書類と方式の指示を読みましょう。情報を預けることに不安が残るなら、加工して提出するより、別方式や提出条件を窓口に相談します。
機能の利用条件も別に読みます。タップルはメッセージ・通話にステップ1の完了を求め、男性のメッセージなどには有料プランという別条件があります。年齢の確認完了だけで、すべての機能が使えるという意味ではありません。
費用より先に、手元の書類を確認する

新しい書類を用意する前に、手元にある有効な書類が受理対象かを確かめましょう。公的書類であっても、どのアプリでも受理されるとは限りません。書類名、有効期限、使う方式を照合してから、発行や再交付の必要性を考えます。
費用は、アプリの料金と公的書類の交付費用を分けます。下表はデジタル庁と国税庁の公開資料を基に編集部が整理した、日本のマイナンバーカードに関する個別手続の費用です。*2
*2 金額の確認日:2026/10/10。デジタル庁の案内と、2026/04/01法令現在の国税庁No.6201を基に整理。非課税の説明は公的交付手数料に限ります。
| 公的手続 | 公表額・税区分 | 金額の対象となる条件 |
|---|---|---|
| マイナンバーカードの初回交付 | 0円 | 初めてカードを交付する手続 |
| 紛失などの特急再交付 | 2,000円・消費税非課税 | 紛失などを理由とする特急再交付。すべての再交付に一律の額ではない |
| 同じ特急再交付で電子証明書の発行が不要な場合 | 1,800円・消費税非課税 | 電子証明書の発行条件が異なる手続 |
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初回の0円は、アプリの年齢・本人確認料を示す数字ではなく、写真代、交通・通信費を含む総額でもありません。アプリの確認・再提出の料金、有料プラン、公的書類の費用は、それぞれの条件で別に確かめます。個人情報の開示などの申請費用も、年齢確認料に混ぜないようにします。
電子証明書の発行が不要な場合の1,800円も、IC認証で同じように使えることを意味しません。電子証明書を利用する方式とは条件が異なります。金額だけで選ばず、アプリが必要とするカードの条件を先に確認しましょう。
確認が進まないときの戻り道

否認されたときは、表示された理由と公式案内を照合します。年齢の確認か、顔やプロフィール写真の照合かを読み、必要な箇所を直して再提出するのが編集部の提案です。
受理対象の書類か、有効期限内か、原本を撮っているかを点検します。反射や影、見切れ、文字の不鮮明、加工の有無も見ます。氏名入力が求められる場合は、書類との一致を確認してください。タップルのステップ2では、書類だけでなくメイン写真や自撮りの顔の写りも確認する必要があります。
端末の条件が合わないときは、別方式の案内へ戻ります。withはNFC非対応などの場合に、顔写真付き身分証認証を利用する案内があります。カード自体の問題では、自治体への問い合わせを案内しています。アプリ、端末、カードのどこで困っているかを分け、指定された窓口へ相談しましょう。
問い合わせには、止まった段階や表示内容をメモして伝えます。不要な書類画像、個人番号、暗証番号を添付しないのが編集部の提案です。否認が続いたり、提出条件に納得できなかったりするときは、自己判断の加工や他人の書類で通そうとせず、相談や提出の保留を選べます。
確認が終わっても、相手への判断は続く
確認済みの表示は、その手続が確かめた範囲の情報として読みます。タップルの本人確認済バッジは、ステップ2でメイン写真・書類・自撮りを照合した確認に対応します。承認後にメイン写真を削除すると未承認へ変わる、と案内されています。
年齢や写真が確認されていても、独身、善意、今後の行動まで証明されたとは言えません。相手から金銭や追加の本人確認書類を求められた場合は、送信や支払いをいったん止め、公式窓口へ相談するのが編集部の提案です。相手の確認済み表示を、自分の書類や暗証番号を渡す根拠にしないでください。
使う前のチェックリスト
提出前に確かめた項目へチェックを入れてみてください。件数は、この画面で自分が確認した項目の操作結果です。アプリや相手の安全性を採点する数字ではありません。
確認できた項目にチェックを入れて、使い方を選ぶ参考にしてください。
空欄があるときは、該当する説明や公式窓口へ戻ります。数を埋めるために書類を増やしたり、急いで提出したりする必要はありません。
運営する会社と必要な届出を調べ、提出する情報とその後の扱いを読んでから、進むか相談するかを選ぶ。自分が納得できる条件を確かめて、次の行動を決めましょう。
出典・原典
- Pairs:本人確認の方法と確認範囲
- Pairs:利用できる本人確認書類
- Pairs:本人確認が否認された場合
- Pairs:プライバシーポリシー
- with:本人確認の書類と提出条件
- with:本人確認が繰り返し否認される場合
- with:マイナンバーカードスキャン認証の否認時の対処
- with:プライバシーポリシー
- タップル:本人確認ステップ1の手順
- タップル:ステップ1に利用できる書類
- タップル:本人確認ステップ1のFAQ
- タップル:本人確認ステップ2の手順と確認範囲
- タップル:本人確認の承認基準と再提出
- タップル:プライバシーポリシー
- 警察庁:出会い系サイト規制法の対象
- 警察庁:年齢確認の規制内容
- 個人情報保護委員会:マイナンバーカードのコピー
- 個人情報保護委員会:個人情報保護法ガイドライン通則編
- デジタル庁:カードの役割と初回交付費用
- デジタル庁:紛失等の特急再交付費用
- 国税庁:公的交付手数料の消費税区分
- 警察庁:インターネット異性紹介事業の届出・名義の解釈基準
- 警察庁:2026年4月の施行規則改正
- 個人情報保護委員会:安全管理措置の概要と問い合わせ回答(Q9-3)
- 個人情報保護委員会:従業者・委託先の監督も安全管理措置(Q9-4)
- 個人情報保護委員会:削除と消去の対象場面(Q9-18)
- 個人情報保護委員会:請求受付方法の扱い(Q9-25)
- 個人情報保護委員会:保存時の保護等の対策例(Q10-7)
- 個人情報保護委員会:アクセス制御の例(Q10-18)
- 個人情報保護委員会:外国で取り扱う場合の安全管理(Q10-23)
- 個人情報保護委員会:外国クラウドと保存国の説明(Q10-25)
- IPA:正規アプリや既知の公式入口から利用する対策

