マッチの次は、会話を始めること
マッチしても、最初の一文をどう書くかで立ち止まる人はいるでしょう。タップルが2025/09に発表した「AIメッセージアシスト」は、マッチ後の初回メッセージなどの文案を提案する機能です。利用者が案を選び、編集してから送ります。発表時点では、スタンダードプランに加入した男性が対象でした。現在の利用対象や料金は、利用時に公式案内を確認する必要があります。
ここで支援されるのは、会話の入口です。相手のどこに関心を持ったか、何を聞きたいかまで、機能が本人に代わって決めるわけではありません。提案文をそのまま送るか、自分の言葉に直すかも利用者の選択です。公式発表だけで、返信が増える、会う確率が高まるとは言えません。
会う前に声で確かめる道
文章のやり取りの先に、通話を挟む選択肢もあります。Pairsの公式ヘルプによると、マッチした相手とはアプリ内で音声・ビデオ通話ができます。AndroidまたはiPhoneのアプリが対象で、メッセージを3往復以上交わすことや本人確認などが条件です。男性会員には有料会員であることも求められ、初回の通話は相手1人につき15分までとされています。
マッチングアプリOmiai・恋愛婚活ラボ調べでは、対面前に電話やオンラインで話すと答えたOmiaiユーザーの割合は、2022年が22.7%、2026年が29.0%でした。各年のWeb調査の対象はそれぞれ786人、1,643人です。別々の年の回答を比べた数字で、同じ人を追った結果ではありません。回答者の構成や設問ごとの母数も確認できないため、すべてのアプリ利用者に同じ変化が起きたとは読めません。
声や映像は、文章だけでは伝わりにくい話し方を知る手がかりになり得ます。ただし、通話したから相性が分かる、対面時の安全が保証されるという根拠は、これらの資料にはありません。通話するかどうかも、いつ会うかも、相手とのやり取りを踏まえて決めることです。
先に会ってからマッチできる道もある
Pairsが案内する「ペアーズイベント」は、マッチ後の会話や事前通話の続きではありません。アプリ内でイベントを確認・予約し、会場で先に会い、気になった相手と後からマッチできる別の順番です。予約時には氏名・電話番号を入力し、クレジットカードで決済します。画面上で長くやり取りしてから対面する方法とは、最初に得られる情報が違います。
先に対面できることが、自分に合うかどうかは人によります。イベントごとの開催内容、料金、キャンセル条件は、参加を考えるときに個別に確認が必要です。この仕組みの説明から、交際につながりやすい、トラブルが少ないといった結果までは判断できません。
自分に合う順番を選ぶ
編集部は、二つの経路の優劣よりも、何を、どの段階で確かめたいかが選択の軸になると考えます。文章で落ち着いて話したいなら、初回メッセージを自分の言葉で整える。声を聞いてから会いたいなら、通話の条件と、自分が共有したい範囲を確かめる。先に対面したいなら、イベントの内容と参加条件を確認する。いずれも、機能が判断を肩代わりするわけではありません。
会うまでの道筋が増えるほど、使える機能だけでなく、順番と条件を選ぶ目も大切になります。相手との距離感、使う時間、料金、個人情報の扱いを、自分のペースで確かめてください。
今週の業界トピック
- Tinder、3人以上で使う「Group Hangouts」を発表:Tinderが2026/09/30にGroup Hangoutsを発表。友人3人以上のグループが他グループとマッチし、共有チャットで計画を立てられる。米国と一部市場で段階的に展開。利用可能な地域と時期は異なる。
- with、11周年の節目に現在の機能と利用状況を紹介:エニトグループが2026/09/28、withのサービス開始11周年を記念した機能・利用状況の総括を公表。価値観チェックや、自己紹介文の自動生成・返信候補の提案といったAI支援など、現在提供する機能を紹介。

